高尿酸血症の3つの非薬物療法、清涼飲料水、コーヒーとビタミンC

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高尿酸血症の3つの非薬物療法、清涼飲料水、コーヒーとビタミンC

☑️はじめに

尿酸値が高くてフェブリク、アロプリノールを飲む方は多いです。

いったい、薬物療法の他に尿酸値を下げる方法はないのでしょうか。

高尿酸血症と非薬物療法について調べると、清涼飲料水、コーヒー、ビタミンCが検討されていました。

結果を紹介します。

さくら先輩、薬剤師として非薬物療法をどう思われますか?

生活習慣病には非薬物療法による介入の価値はあると思うよ。一緒に見て行こう!

プロローグ

🆕フェブリク
🧔尿酸値がね。薬の他に何かある?

👩‍⚕️あります✨
✅清涼飲料は避けて。
果糖は糖質の中でも尿酸上げる作用が強いです。

✅1日2杯のコーヒーはお勧め。
尿酸値、痛風頻度を下げます。(PMID26905267)

✅ビタミンC500mg/日は尿酸値を低下させます。(PMID21671418)

🧔ありがと👍️

出典: twitter.com

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☑️果糖の多い清涼飲料水は避ける

前向き観察研究で、砂糖入り清涼飲料水と果糖の摂取は、男性における痛風のリスク上昇と強く関連していることが示唆されました。

砂糖入り清涼飲料水の摂取量が月に1杯以下の場合と比較して、週に5~6杯の場合の痛風の多変量相対リスクは1.29でした。

Soft drinks, fructose consumption, and the risk of gout in men: prospective cohort study

出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

☑️論文その1 Soft drinks, fructose consumption, and the risk of gout in men: prospective cohort study

DeepLで翻訳しました。

概要
目的 男性における砂糖入り清涼飲料水および果糖の摂取量と痛風発症リスクとの関係を検討する。

デザイン 12年間の前向きコホート。

設定 医療従事者による追跡調査

参加者 ベースライン時に痛風の既往歴のない男性46 393人で、有効な食物頻度調査票を用いて清涼飲料水と果糖の摂取に関する情報を提供した。

主要評価項目:米国リウマチ学会の痛風調査基準を満たす痛風の発症者。

結果 12年間の追跡調査で、痛風の発症が確認された症例は755例であった。砂糖入り清涼飲料水の摂取量の増加は、痛風のリスクの増加と関連していた。砂糖入り清涼飲料水の摂取量が月に1杯以下の場合と比較して、週に5~6杯の場合の痛風の多変量相対リスクは1.29(95%信頼区間1.00~1.68)、1日1杯の場合は1.45(1.02~2.08)、1日2杯以上の場合は1.85(1.08~3.16、傾向性のP=0.002)であった。ダイエット清涼飲料水は痛風のリスクと関連していなかった(P for trend=0.99)。痛風の多変量相対リスクは、果糖摂取量の5分の1の増加に応じて、1.00、1.29、1.41、1.84、2.02(1.49~2.75、P for trend <0.001)であった。果汁総量や果糖を多く含む果物(りんごやオレンジ)など、果糖摂取の他の主な要因も痛風のリスク上昇と関連していた(P値の傾向<0.05)。

結論 プロスペクティブデータによると、砂糖入り清涼飲料水と果糖の摂取は、男性における痛風のリスク上昇と強く関連していることが示唆された。さらに、果糖を多く含む果物や果汁もリスクを高める可能性がある。ダイエット清涼飲料水は痛風のリスクとは関連していなかった。

出典:

☑️1日1杯以上のコーヒーは尿酸値と痛風の頻度を下げる

9つの研究、合計175,310人のメタアナリシスの結果、コーヒーは尿酸値を有意に低下させる効果があることが分かりました。

尿酸値を下げるために必要なコーヒーの量には性差があり、男性では1日1~3杯、女性では1日4~6杯でした。

1日1杯以上のコーヒー摂取は痛風のリスク低減と有意に関連し、男女ともに1日のコーヒー摂取量とは負の相関が見られました。

Effects of coffee consumption on serum uric acid: systematic review and meta-analysis

出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

☑️論文その2 Effects of coffee consumption on serum uric acid: systematic review and meta-analysis

DeepLで翻訳しました。

概要
目的 コーヒーの摂取が血清尿酸(UA)に及ぼす影響についての研究結果は、相反するものであった。本研究の目的は、コーヒーの摂取が血清UAに及ぼす影響に関する文献を分析することである。

方法  MEDLINE、EMBASE、Cochrane library、KoreaMedを検索し、2015年1月以前に発表されたすべての論文を対象とした。コーヒー摂取量と血清UA値に関する定量的なデータを持つ研究を対象とした。コーヒー摂取と血清UA値は、痛風のリスクの有無を特定した。

結果 1999年から2014年の間に発表された9つの研究が含まれ、合計175,310人の被験者が含まれていた。メタアナリシスの結果、コーヒーは血清UAを有意に低下させる効果があり、血清UAを低下させるために必要なコーヒーの量には性差があることが示された。女性(4~6杯/日)は男性(1~3杯/日)よりも多くのコーヒーを摂取しなければ血清UAを下げることができない。メタアナリシスの結果、1日1杯以上のコーヒー摂取は痛風のリスク低減と有意に関連し、男女ともに1日のコーヒー摂取量とは負の相関が見られた。

結論 本研究は、コーヒー摂取が血清UAに及ぼす影響に関する初めてのシステマティックレビューである。今回の研究から、男女ともに高尿酸血症と痛風の一次予防には、適度なコーヒー摂取が推奨されるかもしれない。

出典:

☑️ビタミンC500mg/日は尿酸値を低下させる

13のRCT合計556名のメタアナリシスで、中央値500mg/日のビタミンCは、尿酸値を平均でー0.35 mg/dL有意に低下させることが分かりました。

ビタミンCが痛風の発症および再発を予防するかどうかについては、今後の検討が必要です。

Effect of oral vitamin C supplementation on serum uric acid: a meta-analysis of randomized controlled trials

出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

☑️論文その3 Effect of oral vitamin C supplementation on serum uric acid: a meta-analysis of randomized controlled trials

DeepLで翻訳しました

概要
目的 ビタミンCの補給が血清尿酸(SUA)に及ぼす影響を、発表された無作為化比較試験(RCT)の結果をプールすることで評価すること。

方法は以下の通り。系統的検索により同定された合計2,082件の論文を,以下の対象基準に基づいて検索した。1)被験者を対象としたRCT、2)試験終了時のSUAの平均値と分散が報告されていること、3)ビタミンCの経口補給と同時に対照群を設けた研究デザイン、4)試験期間が1週間以上であること。子供や透析を受けている患者を対象とした試験は除外した。2人の研究者が独立して試験と被験者の特徴を抽出した。SUAの効果はランダム効果モデルによってプールされ、逆分散によって重み付けされた。

結果 Medline, EMBase, Cochrane Central Register of Controlled Trialsのデータベースから13件のRCTを同定した。参加者総数は556名、ビタミンCの投与量の中央値は500mg/日、試験規模は8~184名、試験期間の中央値は30日であった。治療前のSUA値は2.9~7.0mg/dl(国際単位系:172.5~416.4μmoles/liter)であった。これらの試験の合計効果は,SUAを-0.35 mg/dl(95%信頼区間-0.66, -0.03 [P = 0.032],SI単位:-20.8 μmoles/liter)有意に減少させるものであった。試験の異質性は顕著であった(I(2)=77%,P<0.01)。試験の特徴に基づいたサブグループ解析では、プラセボ対照の試験で尿酸値の低下が大きいことが示された。

結論 ビタミンCの補給はSUAを有意に低下させた。ビタミンCの補給が高尿酸血症を減少させ、痛風の発症および再発を予防するかどうかについては、今後の試験が必要である。

出典:

☑️まとめ

尿酸値を下げる非薬物療法について文献検索を行い、清涼飲料水、コーヒーとビタミンCに関する3つの論文を見つけました。

・前向き観察研究によると、清涼飲料水の摂取は痛風発症リスクを高めることが示唆されました。

・メタ分析により1日1杯以上のコーヒーは尿酸値および痛風の頻度を低下させることが分かりました。

・メタ分析により1日500mgのビタミンCは尿酸値を低下させることが分かりました。痛風の発症を予防するかは今後の検討が必要です。

清涼飲料水やコーヒー、ビタミンCはありふれた食品です。

手軽にできる介入として患者さんに勧められるのではないでしょうか。

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最終更新日2021年10月14日

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