糖尿病の薬のレパグリニドとピロリ菌除菌のクラリスロマイシンで重症低血糖を生じた例。

こんにちは。今回は薬の飲みあわせの話です。糖尿病で通院中のAさんはレパグリニドと言う薬を飲んでいます。膵臓からインシュリン分泌を促す薬です。この地域では珍しい処方でしたので、業務の合間に、インターネットを利用して、後学のために医薬品情報を収集しました。その中で、PUBMEDで気になる論文を見つけました。

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OATP1を介したスタチンの相互作用と横紋筋融解症リスク。

横紋筋融解症の発症リスクはスタチン単独療法で低く、アトルバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチンで0.44/10,000人年と報告されています。

しかしスタチンにフィブラートを併用すると、特に高齢の糖尿病患者でリスクが増加するのが観察されました。

発売中止となったセリバスタチンは発症リスクが高く、単独で5.34/10,000人年でした。また、アトルバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチンとフィブラートとの併用療法では5.98/10,000人年とリスクが上昇し、特にフィブラートと組み合わせたセリバスタチンは1,035/10,000人年の発症をもたらしました1)。

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スタチンとマクロライドの相互作用リスクは一様でない。リスクの高いのは、シンバスタチン、クラリスロマイシンが共に高用量の場合。

要点:シンバスタチンを高用量で服用している小柄な女性は、クラリスロマイシン800mg/dayを含むピロリ菌除菌レジメンで横紋筋融解症を起こしやすい。

スタチンとマクロライドの相互作用は、CYP3A4を介する薬物代謝阻害作用と、OATPsを介する薬物トランスポーター阻害作用が知られていますが、今回は薬物代謝阻害作用の面から考察をします。

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