ヒトメタニューモウイルスの迅速検査は肺炎を疑っているサイン?

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ヒトメタニューモウイルスの迅速検査は肺炎を疑っているサイン?

☑️はじめに

小児科から次のような処方箋が来ました。
3歳で体重15kgとのことです。

アモキシシリン 1日600mg
分3 5日分
カルボシステイン 1日450mg
分3 7日分

出典: hb.afl.rakuten.co.jp

中耳炎、副鼻腔炎などがまず頭に浮かびますが、付き添いのお母さんからはヒトメタニューモウイルスの検査をして、結果は陰性だったとの情報を得ました。また、血液検査をしてCRP4だったそうです。

ヒトメタニューモウイルスの迅速検査って、どんな意味があるんでしょう?

検査の情報を手掛かりに、わたしたちと処方箋を読み解きませんか?

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☑️ヒトメタニューモウイルス迅速検査

6歳未満で、聴診または胸部X線画像で肺炎が疑われれば保険適用できます。

2018年3月まではX線検査で肺炎像を確認しなければ検査できませんでした。現在は聴診上肺炎を強く疑えば検査できます。

つまり、ヒトメタニューモウイルス迅速検査が実施されていれば、迅速検査の結果に関わらず、処方医が「肺炎を強く疑っている」事が分かります。

☑️細菌性肺炎が鑑別の上位にありそう

迅速検査が陰性でアモキシシリンが処方されていれば、肺炎球菌等による細菌性肺炎が鑑別の上位にあると考えます。

迅速検査でウイルスが特定出来ない場合、感染が細菌によるものかどうか、血液検査で確認されているはずです。

CRP4mg/dL以上は細菌性の可能性が高いです。

☑️聴診について

気管支炎や肺炎と言った下気道感染を疑わせる聴診は、呼気性の局所的なcracklesです。

肺野に広く聴取されるwheezesやrhonchiは気管支喘息発作や喘息性気管支炎です。

前者は水泡音、後者は喘鳴とも呼ばれます。二者は併存する場合もあります。

☑️細菌性肺炎の処方

肺炎球菌等を想定してアモキシシリン40mg/kgが処方されます。

鼻汁や湿性咳嗽に対してL-カルボシステイン30mg/kgが処方されます。

肺野に広く聴取されるwheezesやrhonchiにはツロブテロールテープが有効な事があります。

いかがでしたか?検査の意図が分かれば、処方箋を読み解く上で大きなヒントになる、と言う例でした。

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