家族性高コレステロール血症の診断基準、治療の目標数値について。




家族性高コレステロール血症の診断基準、治療の目標数値について。

はじめに

家族性高コレステロール血症と言う言葉を聞く機会は多いですが、何なのかご存知ない方も多いと思います。

わたしもそうでした。調べてまとめた内容を記事にしました。

関連記事と合わせて読めば、家族性高コレステロール血症について一通りの知識が身に付きます。

心筋梗塞や脳卒中の既往がないのにストロングスタチンが処方になることがある

Aさん(仮)は48歳女性ですが、次の処方が開始されました。血液検査でLDL182 HDL43 TG100だったそうです。

脳卒中や心筋梗塞の既往ありません。家族歴は不明です。

ピタバスタチン2mg 1日1回夕食後

ピタバスタチンはストロングスタチンに分類されます。脳卒中や心筋梗塞の既往のない方にストロングスタチンを処方するのには、どんな意味があるのでしょうか?

家族性高コレステロール血症か否か、それが問題だ

Aさんは、心血管疾患(CVD)の既往なく動脈硬化性心血管疾患(ASCVD:Atherosclerotic Cardiovascular Disease)の1次予防目的と考えられます。

ベースラインのリスクは、吹田スコア37点で冠動脈疾患10年リスクは2.0%未満と推定され、低リスクに分類されます。

ただし、これは家族性高コレステロール血症(FH)でない場合の話です。英国のガイドラインNICEでは、FHは高リスクが自明のため、リスク評価はしないとしています。

ガイドラインのヘテロFH診断基準では、LDL数値検査の他、アキレス腱肥厚等の確認が挙げられている

日本動脈硬化学会のガイドラインでは低リスクでもLDL>180では家族性高コレステロール血症(FH)を念頭におき治療を考慮するとされます1)。

FHはどう見分けるのでしょう?FHヘテロ接合体の診断基準は、次のようになります。
①高LDL-C血症(未治療時のLDL-C値 180mg/dL以上)
②腱黄色腫、あるいは皮膚結節性黄色腫
③FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内の血族)

上記2項目が当てはまる場合、FHと診断します1)。この診断基準で感度94.5% 特異度99.1%と報告されています2)。

家族性高コレステロール血症の治療をするとしたらLDLの数値目標はどれくらい?

治療目標は低リスクの1次予防ではLDL<160ですが、FHの場合LDL<100またはベースラインから50%の低下とされます。

ピタバスタチンのLDL低下率は-40%で、服用により、Aさんの数値はLDL110程度に低下すると考えられます。

この治療目標値の設定を鑑みて、Aさんは家族性高コレステロール血症の可能性が高いと診断されているのではないかと考えます。

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参考文献

1)日本動脈硬化学会 編 : 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版, 杏林舎, 2012
2)Multicenter study to determine the diagnosis criteria of heterozygous familial hypercholesterolemia in Japan.
J Atheroscler Thromb. 2012;19(11):1019-26. Epub 2012 Oct 25. PMID: 23095241

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