推定してみる。

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保険薬局では、病院で当たり前に分かる検査値が分からない事の方が殆どで、色々推定して考えています。いくつか例を挙げてみます。

身長・体重。基本的な情報ですが、家族の薬とかでは分からない事が多いです。国の統計から、性別と年齢による平均値を調べて、家族の主観(大柄、小柄、太っている、痩せている、子供なら学校のクラスで身長順に並んで何番目)から、標準偏差の数値を加味します。

腎機能。薬の用法用量に重要な情報ですが、血清クレアチニンが分かれば、Cockcroft-Gault式からクレアチニンクリアランスを算出します。Jaffe法でない酵素法なので、血清クレアチニンに+0.2を忘れずに。血清クレアチニン値が分からない時は、20歳からjaffe法による正常値100mL/分から、1年毎に-1mL/分ずつクレアチニンクリアランスが低下するとして予測。

コレステロール値について。スタチンが開始になれば、ガイドラインに書かれている、糖尿病のある/なし等リスクに応じた介入開始のLDL値と予想。レギュラースタチンなら20%、ストロングスタチンなら40%、LDLが低下する。

尿酸降下薬開始になれば尿酸値は9.0、鉄剤が開始になれば、ヘモグロビンは…と、ガイドラインの介入開始の数値を予想しています。

カウンターでも、「これくらいですか?」と聞く方が、「幾つですか?」と聞くよりも答えて下さるように思います。おもむろに検査票を取り出して、見せて下さる事もあります。

コミュニケーションスキルのひとつとして、服薬指導に取り入れる価値があるかも知れません。