アロプリノールは腎機能低下で50-100mg/日へ減量した方がよい。

こんにちは。研修認定薬剤師の奥村です。まだまだ髪を切る番が来ないので、更にブログ記事を更新します。

アロプリノールの標準量は200-300mg/日、腎機能に応じた減量が必要です。加齢とともに腎機能が低下する場合、どのくらいの減量が適切でしょう。

IFを参照すると、アロプリノールの生物学的利用率は67%です。吸収後速やかに肝臓で代謝され、アロプリノールより活性の弱いオキシプリノールに変換されます。

オキシプリノールの半減期は約21時間、48時間で投与量の40%のオキシプリノールが尿中に排泄されます。48時間後は半減期の約2倍に相当するので、生体内のオキシプリノールの3/4が排泄されていると仮定すると、尿中排泄率は53.3%と推定されます。

未変化体のアロプリノールの尿中排泄率は無視できるほど小さいと仮定すると次式が成り立ちます。

腎排泄寄与率RR=fe/F=0.791

feは投与量に対する活性のある未変化体及び活性のある代謝体の尿中排泄率、Fは薬物の生物学的利用率です。

クレアチニンクリアランスが30mL/minの場合、Guisti-Hayton法より補正係数G=0.447、ゆえに1日量は、200G=89.6≒50mgが、Pharmacokineticsからは適切と考えます。

60mL/minであれば、G=0.683で、1日量は200G=136.7≒100mg程度です。

実際、日本腎臓病学会のCKD診療ガイド2012では、保存期CKD患者への投与方法として、eGFR≦30mL/min/1.73m2では≦50mg/日が安全としています。

また、日本腎臓病薬物療法学会の腎機能低下時に最も注意が必要な薬剤投与量一覧では、クレアチニンクリアランス30mL/min以下で50mg、30-60mL/minでは100mgを推奨、ただしこの用量では適正な尿酸値にコントロール出来ない事が多いとしています。

一方で、アロプリノールを新規に処方された患者を対象に、副作用の頻度を検討した台湾の観察研究によると、開始三ヶ月後のアロプリノール過敏症の罹患率は4.68/1,000人年、入院は2.02/1,000人年、死亡は3.09/1,000人年でした。

危険因子として女性、Age≧60、導入時の用量≧100mg/日が挙げられ、特に腎疾患あるいは心血管疾患を並存する無症候性高尿酸血症への投与例では有意に増加しました。1)

高リスクの患者に新規導入する場合は、リスクベネフィットの考慮が必要です。或いはアロプリノールでなくフェブキソスタットを選択した方が好ましいのかも知れません。

1)Alloprinol Use and Risk of Fatal Hypersensitivity Reactions: A Nationalwide Population-Based Study in Taiwan. PMID:26193384

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