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CYP2D6に関する記事をまとめました。遺伝子多型の種類と日本人での割合、薬物相互作用など。分かりやすく解説しています。
はじめに
テイラーメード医療と言う言葉があります。個人個人に最適化された医療と言う事と思いますが、代謝酵素の個人差に応じた薬の選択や用量の調整は、分かりやすい例になると思います。
今回は、薬物代謝酵素CYP2D6に関する記事をまとめました。
遺伝子多型とCYP2D6
遺伝子多型と言って、薬物を代謝する酵素の代謝能力に個人差がある場合があります。
CYP2D6も遺伝子多型のある薬物代謝酵素です。
日本人での分布割合と、起こりうる有害事象
CYP2D6の遺伝子多型は表現型からは次のように分類され、日本人での分布の割合が調査されています。
UM(ultrarapid metabolizer):酵素活性が異常に亢進。日本人の1%程度。(例)コデインからモルヒネへの変換が亢進され、呼吸抑制。
EM(extensive metabolizer) :通常の代謝活性。日本人の60%程度。
IM(inter mediate metabolizer):EMの約50%の活性しかない。日本人の40%程度。(例)プロメタジンの代謝が遷延して、眠気。
PM(poor metabolizer):代謝活性がほとんどない。日本人の1%未満(欧米では7~10%)。(例)プロメタジンの代謝が遷延してひどい眠気。
見分け方のヒントをブログ記事で紹介している
例で挙げたように、CYP2D6で代謝される薬剤で副作用が強く出た経験のある人はCYP2D6のPMやEMである可能性が予測されます。
記事をご覧頂ければ、自分のCYP2D6の代謝能を推定するヒントや注意が必要な薬が分かるようになります。
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