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動脈硬化疾患予防ガイドライン2017では、一次予防において、まずは生活習慣を改善し、数値の改善が見られない場合は、家族性高コレステロール血症(FH)を疑い薬物療法を考慮と書かれています。
そこで、FHについてまとめて見ました。
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FHはLDL受容体とその関連遺伝子の変異による遺伝性疾患です。未治療では男性で40歳代、女性で50歳代で冠動脈疾患を来たします。
その為、早期発見、早期治療が重要です。[Eur Heart J.2013 Apr;34(13):962-71]
日本人において、ヘテロ接合体は500人に1人、ホモ接合体は100万人に1人程度と報告されていました。[Curr Opin Cardiol.2014 Jul;29(4):381-8]
より近年の研究では、ヘテロ接合体は日本の一般人口で約200人に1人とされています。
成人(15歳以上)FHヘテロ接合体の診断基準は以下の通りです。
(1)未治療時のLDL-C値が180mg/dL以上
(2)腱黄色腫(手背、肘、膝など、またはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫、
(3)FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内)
のうち、2つ以上を満たす場合。Probable以上では遺伝子検査が推奨されますが、保険適応外であり、必須ではありません。
FH患者のLDL-C管理目標値は一次予防が100mg/dL未満、あるいは未治療時の50%未満。また、二次予防で70mg/dLとされています。
小児期にFHと診断され、生活習慣の改善によってもLDL-C値が180mg/dL以上の状態が続く場合、薬物療法を考量するとされます。
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