α-グルコシダーゼ阻害薬は肝硬変患者の長期転帰を改善しますか
はじめに
肝硬変は、肝疾患の中で重要な位置を占めています。
繰り返される肝組織の損傷、炎症、線維化により特徴づけられます。
世界的に広まり、多くの人々が影響を受け、死亡者も多い疾患です。
ところで、肝硬変は血糖値の恒常性維持にも影響を及ぼす為、糖尿病や耐糖能異常を併発することが一般的です。
α-グルコシダーゼ阻害薬は抗糖尿病薬のひとつですが、食後の高血糖をコントロールするのに役立ち、肝硬変患者に適している可能性があります。
また、肝臓に負担をかけず、安全性が示されている薬剤です。
しかし、肝硬変の転帰に関する長期的な研究はこれまでありませんでした。
そこで、糖尿病を有する肝硬変患者への、α-グルコシダーゼ阻害薬の影響を評価するため、大規模なコホート研究が台湾で実施されました。
α‐グルコシダーゼ阻害薬…もはや役割を終えた薬と思っていました。こんなポテンシャルがあるなんて。
実感だけど、知るほどに分からないことが増えて行くね。知識をアップデートして行くことが大事だよ。
奥村友紀さんによるα-グルコシダーゼ阻害薬と肝硬変
プロローグ
小雪姐、日本のガイドラインではどうなっているの?
ええと、日本消化器病学会の肝硬変診療ガイドライン2015では…
「…現時点で肝硬変の食後高血糖対策として推奨されている薬物は、インスリンとα-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)であり、夜間、早朝の低血糖対策には就寝時の軽食摂取が有効と考えられる。」
2020年版ではα-グルコシダーゼ阻害薬への言及はないみたいだけど。
うん、でもこの論文が出たのはガイドラインが策定されたより後の2022年だから。
あ。
出典: www.jmedj.co.jp
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