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小児急性胃腸炎患者への経口補水療法(ORT)についてまとめました。
・ORTには補水相(下痢・嘔吐により喪失し、現在不足している水分と電解質を補充する)と維持相(下痢・嘔吐の持続により喪失して行く水分と電解質を補充する)の2相が含まれます。
・経口補水液は、Na濃度60~70nmol/L、208~270mOsm/Lの低浸透圧ORS(oral rehydration solution)が適しています。欧米の勧告レベルに合致するORSは、国内で入手出来るのはOS-1、ソリターT配合顆粒2号のみです。
・初期治療として、不足している水分と同量のORS(50~100mL/kg)を3~4時間かけて補正することが推奨されます。ティースプーン1杯もしくは5mLをスポイトなどで少量づつ投与し、徐々に増やして行きます。2歳以下では1~2分毎、嘔吐があれば5~10分待って、再度もっとゆっくりと、2~3分毎に与えます。
・経口補水液を嫌がる場合は、重湯を1/2に希釈して、100mL当たり0.3~0.4gの塩で味付けすると、ORSに近い組成となります。重湯・お粥は下痢の回数を減少させると言う報告があります。その他、味噌汁の上澄みを1/2~1/3に希釈することで、Na濃度はORSに近くなります。
・脱水を起こしていない、あるいは軽度に留まっている急性胃腸炎疾患児であれば、脱水予防が主な目的となるため、水分摂取は必ずしもORSに固執しなくとも良いです。ただし、炭酸飲料・市販の果実ジュース・甘いお茶・コーヒーなどは避けましょう。脱水を起こしている場合は、必ずORSを用いて下さい。
・母乳栄養は継続してよいです。ORSによる脱水補正中でも、母乳を併用した方が重脱水が少ないと言うエビデンスがあります。
・ORTによって脱水が補正されれば、ミルクや食事は早期に開始してよいです。内容は年齢に応じた通常の食事でよいです。
・ORTで脱水症状が改善した後に開始するミルクは希釈しません。希釈しても治癒までの経過に利点はありません。
・エビデンスは十分でありませんが、高脂肪の食事や糖分の多い飲料は避けることが推奨されます。
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参考文献
「小児急性胃腸炎診療ガイドライン2017年版」 日本小児科救急医学会診療ガイドライン作成委員会編
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