お子さんの気持ちを落ち着けたい時は、オレンジスイートの精油がお勧め。子どもの歯科治療の時に使用して、気持ちを落ち着けたと言う試験があります。

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おはようございます。研修認定薬剤師のゆきです。

今日はオレンジスイートの精油のエビデンスを紹介します。エビデンスと言うのは聞きなれない言葉ですが、この場合は科学的根拠、と言う意味合いです。

経験的に用いられて来たアロマセラピーですが、科学的な手法を用いて、その効果を実証しよう、と言うのが、エビデンスを構築する意義です。

日本で普及しているアロマセラピーは、美容やリフレクソロジーの分野が多いですが、フランス等では医療分野で、補完的に使用されるようです。

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今回は、pubmedと言うデータベースを検索して見つけた英語の論文の要旨を、googl翻訳でおこし、わたしが手直ししました。

オレンジスイートの精油は、子供の歯科治療で芳香浴に用いると、ストレスの指標である唾液中のコルチゾールと脈拍数を減少させる可能性があるようです。

それでは、翻訳と英語の原文を添付します。

歯科治療中の小児の唾液コルチゾールおよび脈拍数に対するオレンジ精油によるの効果:無作為化対照臨床試験

Jafarzadeh M et.al Adv Biomed Res. 2013

要旨
背景:エッセンシャルオイルは、医学における代替的で補完的な治療として使用されてきました。柑橘系の香りは、不安症状の治療のためにアロマセラピストによって使用されてきました。

この主張に基づいて、本研究の目的は、歯科治療中の子供の不安に対するオレンジのエッセンシャルオイルによるアロマテラピーの効果を調査することでした。

材料と方法:2011年にイスファハン歯科学校の小児科に通った患者の中から、選択基準に適合した6〜9歳の30人の子供(10人の男の子、20人の女の子)が、クロスオーバー介入研究に参加しました。

すべての子供は歯科予防および裂溝シーラント療法を含む2つの歯科治療を受けました。あるセッションではオレンジの香りの下で、別のセッションでは何の香りもない状態で治療を受けました。

小児の不安レベルは、それぞれの受診において、治療前後の唾液コルチゾール、および脈拍数を用いて測定しました。データはSPSSソフトウェアバージョン18によるt検定を用いて分析しました。

結果:平均±SD、ならびに唾液中コルチゾール濃度および脈拍数の平均差を、各来院前および治療終了前の各群において算出しました。

オレンジの香りの下での治療と、香りのない治療の間で、唾液コルチゾールと脈拍数の平均の違いは1.047±2.198(nmol/l)、および6.73±12.3(分)であり、対応のあるt検定を用いて統計的に有意でした(p=0.005)。

結論:オレンジの天然エッセンシャルオイルによるアロマテラピーの使用は、子供の不安状態による唾液コルチゾールと脈拍数を減少させる可能性があるようです。

ヒーリングビューティショップ | HBS

Effect of aromatherapy with orange essential oil on salivary cortisol and pulse rate in children during dental treatment: A randomized controlled clinical trial.

Jafarzadeh M, et al. Adv Biomed Res. 2013.

Abstract
BACKGROUND: Essential oils have been used as an alternative and complementary treatment in medicine. Citrus fragrance has been used by aromatherapists for the treatment of anxiety symptoms. Based on this claim, the aim of present study was to investigate the effect of aromatherapy with essential oil of orange on child anxiety during dental treatment.

MATERIALS AND METHODS: Thirty children (10 boys, 20 girls) aged 6-9 years participated in a crossover intervention study, according to the inclusion criteria, among patients who attended the pediatric department of Isfahan Dental School in 2011. Every child underwent two dental treatment appointments including dental prophylaxis and fissure-sealant therapy under orange aroma in one session (intervention) and without any aroma (control) in another one. Child anxiety level was measured using salivary cortisol and pulse rate before and after treatment in each visit. The data were analyzed using t-test by SPSS software version 18.

RESULTS: The mean ± SD and mean difference of salivary cortisol levels and pulse rate were calculated in each group before and completion of treatment in each visit.

The difference in means of salivary cortisol and pulse rate between treatment under orange odor and treatment without aroma was 1.047 ± 2.198 nmol/l and 6.73 ± 12.3 (in minutes), which was statistically significant using paired t-test (P = 0.014, P = 0.005, respectively).

CONCLUSION: It seems that the use of aromatherapy with natural essential oil of orange could reduce salivary cortisol and pulse rate due to child anxiety state.

PMID 23930255  PMCID PMC3732892