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溶連菌で抗生物質を10日間飲む理由。熱が下がったのに途中で止めたらダメですか?
☑️はじめに
冬と初夏は溶連菌が流行るシーズン。抗生物質を10日も飲む必要ある?
冬と初夏は溶連菌にかかる子どもが増えます。
薬局でペニシリン系抗生物質を10日間もらって、最後まで飲みきるように説明を受けると思います💊
でも、熱や喉の痛みは3,4日で治るのに、本当に10日間も飲み続けないといけないのでしょうか😔
わたしたちと溶連菌の治療について学びましょう。はじまり、はじまり。
プロローグ
👧あらあら、溶連菌ですね。抗生物質出しておきましょう🦋
👺10日間‼️こんなに飲まないと行けないのか⁉️
👧リウマチ熱の予防です。ちなみに日本では2009年に17例発症してます🦋
👧成人に達するまでペニシリンの服用が必要になります🦋
出典: twitter.com
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☑️溶連菌で抗生物質が必要な理由
まれな確率でリウマチ熱を合併すると、長期に渡る治療が必要になる
溶連菌にはリウマチ熱と言う合併症が知られています。
先進国での発症は稀で、米国では年間10万人に1人発症する程度と報告されています。
言い換えると、溶連菌にかかっても99.999%はリウマチ熱を発症する事はありません✨
ただ頻度は少ないのですが、リウマチ熱を発症した子どもは、心臓の弁膜症を予防する為に成人するまで、または生涯に渡って抗生物質を飲み続けないといけなくなります。😲
抗生物質を10日間飲むことで、リウマチ熱の予防が出来る
ペニシリン系抗生物質を10日間服用することで、リウマチ熱の発症の実に7割を予防出来る事が報告されています1)。
Optimal management of adults with pharyngitis–a multi-criteria decision analysis
Sonal Singh et al. BMC Med Inform Decis Mak. 2006.
風邪に抗生物質は必要ないとよく言われます。溶連菌は喉の風邪のひとつで、薬を飲まなくても、数日で熱や喉の痛みは自然に治ります😃
でも、重い合併症であるリウマチ熱をまれに(2009年の日本での年間発症は17例)起こす事があり、抗生物質を飲めば、リウマチ熱の大部分を予防することが出来ます。
溶連菌にかかった場合、抗生物質を飲むメリットが色々ある
また、抗生物質を飲まなければ、溶連菌の感染力は持続し、他のお子さんにうつしてしまう機会も増えるでしょう😥
私の勤務する薬局でも、過去に1例リウマチ熱を発症したお子さんがありました。その子は成人するまで抗生物質を飲み続けました😞
リスクを考える場合には、起こる頻度だけでなく、結果の重大さを合わせて考えなければ行けません😔
☑️まとめ
現代の日本は医療アクセスがよく、皆保険もあり、薬の恩恵を受けられる環境にあるのですから、その恩恵を受けた方が良いのでは、と私は思います。
従って、溶連菌にかかったら、熱や喉の痛みが無くなっても、抗生物質を10日間飲みきる事をお勧めします😃
いかがでしたでしょうか。ご参考になさって下さい✨
そして、病気のお子さんがいらっしゃるお母さんは、お大事になさって下さい☺
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最終更新日2020年1月30日
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☑️参考文献
1)BMC med inform Decis Mak. 2006 Mar 13; 6: 14
推薦図書
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