タミフルで過敏症を起こしたけれど、イナビルやリレンザは安全に使用できる?

こんにちは。研修認定薬剤師の奥村です。今日はインフルエンザの薬の話です。
タミフル、リレンザ、イナビルは、皆、ノイラミニダーゼ阻害薬に分類され、同じ効き方でインフルエンザウィルスが増えるのを抑える薬です。先日、近隣の内科医院の医師から、薬局にこんな問い合わせがありました。「タミフルで過敏症が出た疑いのある患者さんが居るんだけれど、吸入のイナビルは安全に使えるかな。構造式から考えると、どうなの?」

構造式から。無茶な質問に、苦笑いしてしまいました。構造式から薬効や持効性をある程度類推することは可能ですが、飲んで安全かどうか考えるのは、難しいと思います。添付文書を引っ張り出して、構造式を比較して見ますが、類似した部分もありますし、異なる部分もあります。医師には正直にそう伝えたところ、今日のところは軽症なので、ノイラミニダーゼ阻害薬は出さないけれど、今後のためにメーカーDI(医薬品情報を扱う学術部門)に確認してもらえるかな、との事でした。

翌日、イナビルを販売している第一三共に問い合わせしました。その回答は、次のようなものでした。

「タミフル過敏症の患者に対して、イナビルは禁忌ではない。構造式から考えると、リレンザとイナビルは非常に類似しているので、片方に過敏症があれば、もう片方に過敏症の出る可能性はある。一方で、タミフルはリレンザ・イナビルと側鎖は類似するものの基本骨格が異なるので、リレンザ・イナビルで過敏症がある場合も比較的、安全に使用出来るかも知れない。タミフルに過敏症の疑いのある患者に、イナビルが安全に使用出来るかと言う問い合わせはよくあるが、使用したか、安全であったかと言う追跡を行っていないので、データはない。」

医師にはその旨FAXで情報提供を行いました。

簡単に言うと、インフルエンザの薬は内服薬のタミフルで湿疹などの過敏症があれば、吸入薬のリレンザかイナビルが比較的安全、その逆も然り。吸入薬のリレンザ・イナビルのどちらかで過敏症があれば、もう片方の吸入薬でも過敏症の出る可能性がある、と言う事でした。

あくまで推論のレベルなので、実際に使ってどうだったか、症例報告など疫学的な情報が欲しかったのですが、メーカーのDI担当者からは「ありません」との回答で、この情報を参考に考える他ありません。

いかがだったでしょうか。ご家族の健康を守るためのご参考になさって下さい。

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