前向きコホート研究により、2,046人を14年フォローして高尿酸血症と痛風の初発率を評価した。

前向きコホート研究により、2,046人を14年フォローして高尿酸血症と痛風の初発率を評価した報告があります1)。

尿酸値が9.0mg/dL以上では年間4.9%、7.0~9.0で0.5%、7.0以下で0.1%に痛風を新規発症しました。尿酸値9.0以上の場合、5年間の痛風累積発症率は22%でした。

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レボフロキサシンは腎機能低下時の投与設計式が成立する為の仮定を満たすか、検証する。

要点:レボフロキサシンは腎機能低下時の投与設計式が成立する為の仮定を満たす。

腎消失型の薬剤の、腎障害時の投与設計関係式の適応範囲についての考察です。
CLtot=CLR+CLeR (全身クリアランスは腎クリアランスと腎外クリアランスの和である。)
CLR=Ae・CLtot    (腎クリアランスは全身クリアランスに未変化体尿中排泄率をかけたものである。)
この式が成り立つための仮定は以下の3つです。

仮定1:クレアチニン・クリアランスから見た腎機能の比は薬物の腎クリアランスの比に相当する。
仮定2:腎障害時には腎外(肝)クリアランスは変動しない。
仮定3:分布容積は一定である。
レボフロキサシンにこの仮定が成立するか、考察して行きます。

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薬剤師監修:なるべく子どもに抗生物質を飲ませたくないけれど、溶連菌で処方されて、飲むことでどんなメリットがある?

こんにちは。研修認定薬剤師の奥村です。溶連菌の話の続きです。
溶連菌で抗生物質を飲むと、どんなメリットがあるでしょうか。

まず、非化膿性合併症のリウマチ熱の発症を70%予防する効果があります。
BMC med Inform Decis Mak. 2006 Mar 13;6:14

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