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血糖コントロールの指標として空腹時血糖値とHbA1cが用いられることが多いですが、食後血糖の高値も、大血管合併症の重要なリスクファクターと考えられています。
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Funagata Studyは日本人を対象にした観察研究です。一般住民において、75gOGTTによる分類と群間のリスクの評価を行い、空腹時高血糖(110~125mg/dL)ではなく、経口糖負荷試験2時間血糖値(140~199mg/dL)が、動脈硬化疾患を有意に増加していることを報告しました1)。
また、食後高血糖を改善するα-グルコシダーゼ阻害薬を用いた欧米の臨床試験、STOP-NIDDM(The Study To Prevent Non-insulin-dependant diabetes mellitus)においても、プライマリ・アウトカムではないものの、動脈硬化疾患の減少効果が認められました。
以下、Funagata Studyアブストラクトの機械翻訳です。
「目的: 最近、米国糖尿病学会専門家委員会が提案した空腹時グルコース(IFG)の新しいカテゴリーが、心臓血管疾患の危険因子であるかどうかを判断する。
研究デザインと方法: 1990年〜1996年の山形県豊後田町における糖尿病罹患率調査の参加者からなるコホート集団からの死亡証明書および居住者移転文書を、1996年末までに分析した。コホート集団は、(WHO基準に基づいて)正常耐糖能群(NGT) (n = 2,016)、耐糖能障害(IGT)(n = 382)、および糖尿病(n = 253)の3つの群に分類された。その後、同じ集団を(ADA基準に基づいて)空腹時血糖正常群(NFG)、IFGおよび糖尿病に再分類した。群間の累積生存率を古典的生命表法を用いて比較し、年齢調整分析、人年法、およびCox比例ハザードモデルを採用した。
結果: 観察された7年の終わりに、IGTおよび糖尿病の心血管疾患からの累積生存率は、それぞれ0.962および0.954であり、いずれもNGT(0.988)のそれより有意に低かった。COX比例ハザードモデル分析は、心臓血管疾患による死亡時のIGT対NGTのハザード比が2.219(95%CI 1.076-4.577)であることを示した。しかしながら、心血管疾患によるIFGの累積生存率は0.977であり、NFG(0.985)と有意差はなかった。心血管疾患死亡のIFG対NFGのCOX比例ハザード比は1.136(0.345-3.734)であり、これもまた有意ではなかった。
結論: IGTは心血管疾患の危険因子であったが、IFGはそうではなかった。」
参考文献 「エビデンスを活かす糖尿病療養指導」
1)Funagata study Tominaga M, Eguchi H, Manaka H, Igarashi K, Kato T, Sekikawa A: Impaired glucose tolerance is a risk factor for cardiovascular disease, but not impaired fasting glucose. The Funagata Diabetes Study. Diabetes Care 1999; 22: 920-924. PMID: 10372242
Diabetes Care. 1999 Jun;22(6):920-4.