心血管疾患の予防にはEPA/DHAサプリメントを摂るより魚介類を食べた方がよいですか



心血管疾患の予防にはEPA/DHAサプリメントを摂るより魚介類を食べた方がよいですか

☑️はじめに

アメリカにおける補完療法の使用に関する包括的な調査を含む2012年の国民健康調査によると、魚油サプリメントは成人と小児の両方がビタミンやミネラル以外で最も多く利用している天然物です。

調査結果によると、成人の約7.8%(1880万人)および、4〜17歳の1.1%(664,000人)が過去30日以内に魚油サプリメントを摂取していました。

オメガ3脂肪酸は循環器の他、様々な疾患への有効性を期待して疫学調査や臨床研究が行われて来ました。

初期の研究では有益性が示されたものもありましたが、近年の知見では必ずしもそうではないことが明らかにされています。

日本では医薬品として適応もある循環器への影響に関して、オメガ3脂肪酸の有益性を概観したいと思います。

プロローグ

👨ひろゆき氏の本を読んだけど、サプリメントを摂るより万遍なく色々な食品を食べた方がいいって書いてあったよ。

👨既知の栄養素が全ての栄養素じゃないからって。

👧その通りだと思います!

👧新しい運動靴を買ってウォーキングしたり、身体によい料理を食べたりもいいと思います。
👧エビデンスを知ることで、わたしたちは、より自由になれると思います。

出典: twitter.com

運営者から、クローズドコミュニティに対する思いをお伝えしています。

クローズドコミュニティが今後の主流になるたったひとつの理由

記事の続きは会員ログイン後、またはブラウザのまま視聴できるラジオでどうぞ。

Googleアイコンをクリックすると無料登録/ログイン出来ます。会員規約にご同意の上、14日間の無料トライアルをお試し下さい。

“心血管疾患の予防にはEPA/DHAサプリメントを摂るより魚介類を食べた方がよいですか” の続きを読む

便秘のある妊婦、酸化マグネシウムは片頭痛の予防効果も期待できますか



便秘のある妊婦、酸化マグネシウムは片頭痛の予防効果も期待できますか

☑️はじめに

片頭痛の予防には、バルプロ酸やCa拮抗薬などが有効性が高く、処方機会が多い薬剤です。

しかし、これらの薬剤は副作用の観点から妊婦禁忌とされています。

この場合、プロプラノロールのようなβ遮断薬を用いたり、アミトリプチンが適応外使用で慎重に用いられます。

また便秘がある場合、片頭痛予防効果を期待して、酸化マグネシウムが試みられる場合があるかも知れません。

片頭痛に酸化マグネシウム、効果はあるのですか?

海外ではガイドラインに記載されている国もあるよ。一緒に見てみよう。

プロローグ

Rp.酸化マグネシウム

👩妊婦で便秘です。片頭痛持ちですが、軽くなるかもと言われました。

👨頭痛の診療ガイドライン2021では弱い推奨/エビデンスCとして言及されています。

👨近年のRCTではバルプロ酸とのクロスオーバー試験が報告されています。

👨片頭痛予防の適応はないので、便秘治療におまけの効果を期待します。

出典: twitter.com

運営者から、クローズドコミュニティに対する思いをお伝えしています。

クローズドコミュニティが今後の主流になるたったひとつの理由

記事の続きは会員ログイン後、またはブラウザのまま視聴できるラジオでどうぞ。

Googleアイコンをクリックすると無料登録/ログイン出来ます。会員規約にご同意の上、14日間の無料トライアルをお試し下さい。

“便秘のある妊婦、酸化マグネシウムは片頭痛の予防効果も期待できますか” の続きを読む

EPA/DHA製剤はスタチンに上乗せするとCVDリスク低減に有効ですか



EPA/DHA製剤はスタチンに上乗せするとCVDリスク低減に有効ですか

☑️はじめに

オメガ3脂肪酸の心血管疾患(CVD)予防については、多くの基礎研究や、疫学研究からほぼ確立された認識です。

しかしながら、介入試験でのエビデンスはネガティブ・データの歴史です。特にスタチンが一般化した現在、スタチンの効果を凌駕するエビデンスを示すことは困難となっています。

2009年のJELIS試験、2019年のREDUCE-IT試験は、ポジティブデータを残した数少ないEPA製剤の臨床試験ですが、試験デザインや対照薬の設定で、批判される側面もありました。

2020年のSTRENGTH試験はREDUCE-ITに準じた高用量のEPA/DHA製剤を使用した試験でしたが、一転して心血管イベントの発生に差がない結果でした。

2020年のコクランレビューでは、確実性の高いエビデンスとして、EPAやDHAを増量しても総死亡数および心血管イベント数に対する効果は、ほぼまたは全く認められず、確実性が中等度のエビデンスとして、心血管死、脳卒中、不整脈にも差がほぼまたはまったく認められない可能性が高いと結論しています。

急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)ではスタチンに高純度EPA製剤を併用するのは考慮してもよいとされます(推奨クラスIIb、エビデンスレベルB)。

エビデンスは更新されていくよ。一緒に確かめよう。

プロローグ

本邦では、n-3系多価不飽和脂肪酸はエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)に分類され、摂取量が多くなれば心血管事故が減少するとの報告がある…

脂質低下療法に関する無作為化大規模臨床試験のメタ解析では、心臓死と総死亡の両イベントを低下させるのはn-3多価不飽和脂肪酸とスタチンのみであることが示されているが、いずれの試験も2000年代の試験である。

REDUCE-IT試験が報告され、現在、本邦を含め世界中で進行している大規模臨床試験の結果によっては推奨度が変更される余地がある。

急性冠症候群ガイドライン(2018 年改訂版)

出典: www.j-circ.or.jp

運営者から、クローズドコミュニティに対する思いをお伝えしています。

クローズドコミュニティが今後の主流になるたったひとつの理由

記事の続きは会員ログイン後、またはブラウザのまま視聴できるラジオでどうぞ。

Googleアイコンをクリックすると無料登録/ログイン出来ます。会員規約にご同意の上、14日間の無料トライアルをお試し下さい。

“EPA/DHA製剤はスタチンに上乗せするとCVDリスク低減に有効ですか” の続きを読む