西洋医学と中薬の併用はCOPDの肺がん進行リスクを軽減しますか



西洋医学と中薬の併用はCOPDの肺がん進行リスクを軽減しますか

☑️はじめに

本サイトではこれまで英語で書かれた中医論文を翻訳して紹介してきましたが、中医学的には考察が不十分ではと感じることがありました。そこで、今回、論文を中医学(TCM : Traditional chinese medicine)の観点から厳密に批判的吟味する試みをしました。この論文は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者における中薬(CHM : Chinese herbal medicine)と西洋医学の併用が肺がんリスクを低減する可能性を検証しています。中医学の理論、診断法、治療原則に基づき、論文の強み、限界、問題点を評価し、特にTCMの方法論や解釈の妥当性に焦点を当てます。

桜姐、論文の批判的吟味…ですか。

今までは現代医学的な視点を重視してきたけれど、中医学的に見たらどうなるかな。小雪、わくわくするね!

プロローグ

Conventional Western Treatment Combined With Chinese Herbal Medicine Alleviates the Progressive Risk of Lung Cancer in Patients With Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Nationwide Retrospective Cohort Study

Frontiers in Pharmacology, 2019, DOI: 10.3389/fphar.2019.00987

出典: pmc.ncbi.nlm.nih.gov

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中薬をアドオンすると関節リウマチ患者の冠動脈疾患リスクはどうなりますか



中薬をアドオンすると関節リウマチ患者の冠動脈疾患リスクはどうなりますか

☑️はじめに

関節リウマチ(RA)患者では、冠動脈疾患(CAD)のリスクが高いことが知られています。

RAは全身性の慢性炎症を引き起こし、この炎症が動脈硬化の進行を促進すると考えられています。特に、IL-6やTNF-αなどの炎症性サイトカインがCADのリスクに関与しています。

従来のRA治療薬は抗炎症作用があるものの、NSAIDsやコルチコステロイドはCADのリスクを高める可能性が報告されています。一方、DMARDsはCADリスクを低下させることが示唆されています。

近年、RA患者は中成薬(CHP)などの補完代替医療を併用することが増えていますが、これらがCADのリスクにどのように影響するかは未解明のままです。

今回紹介するのは台湾の国民健康保険データベースを用いた観察研究で、CHPと従来薬を併用した場合、RA患者のCADのリスクがどうなるかを検討したものです。

櫻姐姐、関節リウマチへの中薬がCADリスクと関連するんですね。調整ハザード比0.64ってすごい。

炎症と言う病態で共通するからと説明されているよ。考察で触れられていないけれど、結果の解釈には時間関連性バイアスの考慮が必要なことに注意してね。長期使用者のaHRの広い信頼区間はサンプルサイズとイベント数の少なさを意味し、生存バイアスの可能性を示唆している。時間依存性Coxモデルを採用すべき。バイアスにより効果量が多めに見積もられている可能性が高いよ。

プロローグ

💻…CHP群、非CHP群ともに1:1マッチング後の患者数は4889人であった。CADのリスクはCHP群で非CHP群と比較して有意に減少した(aHR:0.59、95%CI:0.50-0.71)。CHPを180日以上使用した人は、CHPの使用期間が30日未満の人よりもCADのリスクがさらに低かった(aHR:0.64、95%CI:0.43-0.95)。さらに、桂枝芍薬知母湯、当帰拈痛湯、疎経活血湯などの処方頻度の高い処方は、CADリスクの低下と関連していた。

出典: notebooklm.google.com

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中薬治療を受けた心房細動患者は脳卒中リスクが減少しますか



中薬治療を受けた心房細動患者は脳卒中リスクが減少しますか

☑️はじめに

心房細動は一般的な不整脈で、脳卒中などの合併症リスクを高めることが知られています。ワルファリンは心房細動患者の脳卒中予防に用いられますが、食品や薬剤の影響で副作用を引き起こすことがあり、その使用には注意が必要です。近年、伝統的な中薬(CHMs)が心房細動患者の健康改善に役立つ可能性があり、脳卒中の予防にも効果が期待されています。しかし、CHMsとワルファリン併用の安全性には懸念があり、さらに検討が必要です。この研究では、CHMsとワルファリン併用が心房細動患者の脳卒中リスクに与える影響を調べることを目的としています。

桜姐、今回の観察研究のピットフォールは何ですか。

CHM使用者のインデックス日がCHM初回処方日、非使用者がAF診断日と定義されている部分は重要。CHM開始前に脳卒中を起こさず生存を保証する「不死時間」により、CHM使用群の脳卒中リスクが過小評価されるよ。また2年以上CHMを使用した群(HR: 0.32)では、長期間の生存を保証する「不死時間」がCHMの効果を過大評価する可能性が高い。時間依存性分析やランドマーク分析で補正が必要だけど未実施だよ。これらの不死時間バイアスにより結論の信頼性が低下する。HR=0.32や0.70をそのまま信じるのは危険だ。実際の効果はもっと小さく(HR=0.7~0.9)、もしくは効果がないかもしれない。RCTによる検証が不可欠。

プロローグ

💻…追跡期間内にCHMs使用者671人、非CHMs使用者900人が脳卒中を発症し、発症率はそれぞれ1000人年当たり33.02人、45.46人であった。CHMsの使用は脳卒中発症リスクを30%低下させ、特に2年以上CHMsを服用している患者ではその傾向が顕著であった。

出典: notebooklm.google.com

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