81歳、体重52㎏の女性に出ているエリキュース錠5mgは、タイミングを見て減量提案しようと思います。

こんにちは✨😃❗アロマ薬剤師🌿ゆき🌿です。

わたしは薬局の仕事が落ち着いている時に、よく過去の電子薬歴を見ています。

今朝も、いつものように薬歴を見ていて、81歳女性のAさん(仮)にエリキュース錠5mgが1年以上処方されているのに気づきました。

体重52kg、身長151cmで、体表面積1.46m^2です。腎機能は不明です。用量に関して処方医に疑義照会した記録はありません。

エリキュース錠について、添付文書には以下の情報があります。今後、折をみて減量の検討が必要になると思われます。

「1.非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制:

次の基準に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇する恐れがあるため、1回2.5mg1日2回経口投与する:

80歳以上か≦60kgかSCr≧1.5mg/dLに2つ以上該当のNVAF(SCr:血清クレアチニン、NVAF:非弁膜症性心房細動)1)。」

ちなみに、この3つの条件をCockcroft-Gault式に当てはめると、クレアチニンクリアランスは女性の場合28mL/minと計算されます。

学会で公表されている薬剤投与量一覧を見てみましょう2)。「クレアチニンクリアランス30mL/min未満では腎機能正常者に比してAUCが44%増加するため、1回2.5mg1日2回投与が推奨」とされています。

ここで一点、注意が必要なことがあります。

血清クレアチニンの測定法は日本では酵素法ですが、欧米ではJaffe法です。添付文書に記載されている血清クレアチニンの測定はJaffe法が殆どです。

詳しい説明は省きますが、この場合、クレアチニンクリアランスは個別eGFRで代用できます3)。個別eGFRは標準化eGFR x体表面積÷1.73で求められ、正常値は100(mL/min)です。

用量設定を決めたのは国際共同第III相ARISTOTLE 試験で、全世界39カ国の1,034施設で実施されています。このため添付文書の血清クレアチニンはJaffe法で書かれていると判断しました。

減量した場合のエリキュースの有効性と安全性については、次のように記されています。

「NVAF 患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(ARISTOTLE 試験)及び国内第Ⅱ相試験(ARISTOTLE-J 試験)の有効性及び安全性の結果に基づき、本剤の用法及び用量を設定した。

NVAF 患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(ARISTOTLE 試験)では、本質的に出血リスクが高いと考えられる集団における本剤の血中濃度上昇リスクを最小限にするため、「80 歳以上」、「体重 60kg 以下」、「血清クレアチニン 1.5mg/dL 以上」のうち 2 つ以上を満たす患者に対しては、無作為化割付時に本剤の用量を2.5mg 1 日 2 回投与(BID)に減量することとし、試験期間を通して同用量を継続した。

その結果、本剤 2.5mgBID の有効性は、5mgBID と比較して大きな違いはみられなかった。

また、2.5mgBID の患者数は少ないものの、対照薬と比較して優れた有効性及び安全性が示されたことから、前述の減量規定は妥当であると考えられた4)。」

Aさんはあざの出来やすさ等の訴えがないので、今度血液検査をしたタイミングで腎機能を評価し、疑義照会しようと思いました。

参考文献
1)エリキュース錠2.5mg・5mg 添付文書
2)腎機能低下時に最も注意の必要な薬投与量一覧2018改定31版 日本腎臓病薬物療法学会
https://www.jsnp.org/docs/JSNP-yakuzai_dosing_31.pdf

3)腎臓病に関するQ&A
http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/Labs/clpharm/database/docs/qa02.pdf#search=%27Jaffe%E6%B3%95+%E6%8E%A1%E7%94%A8+%E5%9B%BD%27

4)エリキュース錠2.5mg・5mg インタビューフォーム



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